アメリカには現在5軒の酒蔵がある。4軒(月桂冠、大関、宝、八重垣)はカリフォルニア州に、1軒(SAKE-ONE(桃川))はオレゴン州にある。
 その後、95年頃より日本酒の良さがアメリカ人に理解されるようになり「より美味しい日本酒を飲みたい」というアメリカ人の要望が増え、日本各地の地酒が注目されるようになった。原料、製造工程など日本各地で培った手作りの伝統技術が評価され、「JIZAKE」として定着。アメリカ本土で生産される日本酒の他、「PREMIUM SAKE」あるいは「JIZAKE」として、レストランメニューに表示されている。そしてヘルシーブームに乗って、特に刺身や寿司が注目されスシバーが相次いでオープンし、日本の食文化が浸透し始めた。そこで忘れてはいけないのが日本酒。もともと食べる料理に合わせて酒の種類を決める律儀な気風を持っているアメリカ人は日本食なら当然日本酒という風に決めることが多い。実際、スシバーや日本食レストランでさかずきを傾け合っているアメリカ人の姿を見かけることもしばしば。微笑ましい光景だ。 酒が海を渡ってSAKEになった  アメリカではここ15年から20年の間に、折からの日本食ブームにのって日本酒消費量が増えてきた。驚くべきことに、その消費量の90%が白人市場によって支えられている。
 日本酒の人気の秘密は何なのだろうか。日本酒愛好家のテッド・マグドナルド君(学生)はこう話す。「ヘルシーだからね。原料が純米と水という自然のものだけだし、アルコール度数もたった16%でほかの酒に比べて低いでしょ」。日本酒=ヘルシードリンクというイメージが、健康意識の高いアメリカ人ファンをつかんでいるようだ。  また、ロバート・ストロー氏(某証券会社勤務)は、「酒自体は好きじゃないけど、徳利にさがずきという飲み方がスタイリッシュ。昔はビールをぐいぐい飲み干すのが男らしかったけど、今はちょっと日本通を気取ってみたりした方が女性にもモテる」と話す。日本酒を飲むことでモダンに見せようとする彼らの間での人気は根強い。  しかし、実際は日本酒の正しい飲み方を心得ているアメリカ人は少ない。もともと”ライスワイン”と称されてきたため、ワインのようにボトルのまま熟成させた方が美味しくなるという誤った知識を持っているアメリカ人もいるようだ。また、アメリカ人の多くは煮えたぎるほど沸騰させたホットな日本酒を飲んでおり、”冷や”で飲むような習慣はまだ定着していない。”冷や”を普及させることが、酒造メーカーの今後の課題となっている。
 日本酒人気の中、サンフランシスコ周辺の北カリフォルニアを中心に現地生産が盛んになってきた。この地域ではサクラメントバレーでとれる良質のジャポニカ米、そしてロッキー・シェラネバダ山脈の純度の高い雪解け水と原料に恵まれている。四季に醸造できるほど気候も良い。バークレーに工場を持つ米国宝酒造は、現地生産のリーダーとして酒の啓蒙活動に積極的だ。工場内にはテイスティング・ルームがあり、無料で試飲できるサービスをしている。アメリカ人団体旅行者も頻繁に訪れている。広告を出すなど、プロモーション活動にも力を注いでいる。
結局好みの問題になる
 カリフォルニアの現地生産の歴史は30年、日本の酒の歴史は数百年だが、どちらがうまいかどうかは別の話だ。日本のうまい酒とは比べるべくもないが、かといってまずいかというと日本の甘ったるいだけのまずい酒と比べたらカリフォルニアの現地生産の日本酒でもずっと素直ないい味がするものもある。
 アメリカの日本酒の消費者には一般に「純米じゃない=質が劣る」、すなわち「純米酒=うまい」という思い込みがあるようだ。
 かつて日本でワインがブランドで飲まれていたように、アメリカの日本酒ファンはまだ自分で判断した味や香りというよりも頭で飲んでいる感じ。目隠しして飲んでもらったらアルコール添加の華やかなやつの方が人気が高そうな気がするが、日本酒に興味を持っている人がちょっとずつでも増えているように見えるのはとても良いことだ。また、最近では酒と料理のペアリングをするレストランが急増している。



 アメリカには現在5軒の酒蔵がある。4軒(月桂冠、大関、宝、八重垣)はカリフォルニア州に、1軒(SAKE-ONE(桃川))はオレゴン州にある。
 その後、95年頃より日本酒の良さがアメリカ人に理解されるようになり「より美味しい日本酒を飲みたい」というアメリカ人の要望が増え、日本各地の地酒が注目されるようになった。原料、製造工程など日本各地で培った手作りの伝統技術が評価され、「JIZAKE」として定着。アメリカ本土で生産される日本酒の他、「PREMIUM SAKE」あるいは「JIZAKE」として、レストランメニューに表示されている。そしてヘルシーブームに乗って、特に刺身や寿司が注目されスシバーが相次いでオープンし、日本の食文化が浸透し始めた。そこで忘れてはいけないのが日本酒。もともと食べる料理に合わせて酒の種類を決める律儀な気風を持っているアメリカ人は日本食なら当然日本酒という風に決めることが多い。実際、スシバーや日本食レストランでさかずきを傾け合っているアメリカ人の姿を見かけることもしばしば。微笑ましい光景だ。 酒が海を渡ってSAKEになった  アメリカではここ15年から20年の間に、折からの日本食ブームにのって日本酒消費量が増えてきた。驚くべきことに、その消費量の90%が白人市場によって支えられている。
 日本酒の人気の秘密は何なのだろうか。日本酒愛好家のテッド・マグドナルド君(学生)はこう話す。「ヘルシーだからね。原料が純米と水という自然のものだけだし、アルコール度数もたった16%でほかの酒に比べて低いでしょ」。日本酒=ヘルシードリンクというイメージが、健康意識の高いアメリカ人ファンをつかんでいるようだ。  また、ロバート・ストロー氏(某証券会社勤務)は、「酒自体は好きじゃないけど、徳利にさがずきという飲み方がスタイリッシュ。昔はビールをぐいぐい飲み干すのが男らしかったけど、今はちょっと日本通を気取ってみたりした方が女性にもモテる」と話す。日本酒を飲むことでモダンに見せようとする彼らの間での人気は根強い。  しかし、実際は日本酒の正しい飲み方を心得ているアメリカ人は少ない。もともと”ライスワイン”と称されてきたため、ワインのようにボトルのまま熟成させた方が美味しくなるという誤った知識を持っているアメリカ人もいるようだ。また、アメリカ人の多くは煮えたぎるほど沸騰させたホットな日本酒を飲んでおり、”冷や”で飲むような習慣はまだ定着していない。”冷や”を普及させることが、酒造メーカーの今後の課題となっている。
 日本酒人気の中、サンフランシスコ周辺の北カリフォルニアを中心に現地生産が盛んになってきた。この地域ではサクラメントバレーでとれる良質のジャポニカ米、そしてロッキー・シェラネバダ山脈の純度の高い雪解け水と原料に恵まれている。四季に醸造できるほど気候も良い。バークレーに工場を持つ米国宝酒造は、現地生産のリーダーとして酒の啓蒙活動に積極的だ。工場内にはテイスティング・ルームがあり、無料で試飲できるサービスをしている。アメリカ人団体旅行者も頻繁に訪れている。広告を出すなど、プロモーション活動にも力を注いでいる。
結局好みの問題になる
 カリフォルニアの現地生産の歴史は30年、日本の酒の歴史は数百年だが、どちらがうまいかどうかは別の話だ。日本のうまい酒とは比べるべくもないが、かといってまずいかというと日本の甘ったるいだけのまずい酒と比べたらカリフォルニアの現地生産の日本酒でもずっと素直ないい味がするものもある。
 アメリカの日本酒の消費者には一般に「純米じゃない=質が劣る」、すなわち「純米酒=うまい」という思い込みがあるようだ。
 かつて日本でワインがブランドで飲まれていたように、アメリカの日本酒ファンはまだ自分で判断した味や香りというよりも頭で飲んでいる感じ。目隠しして飲んでもらったらアルコール添加の華やかなやつの方が人気が高そうな気がするが、日本酒に興味を持っている人がちょっとずつでも増えているように見えるのはとても良いことだ。また、最近では酒と料理のペアリングをするレストランが急増している。



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エンデバーは、トヨタ・タンドラに牽引されて時速2マイルのゆっくりとした速度で前進。